玄米は白米よりも栄養価が高く、ダイエットや健康に良いと言われていますが、本当にそうでしょうか?玄米と白米のカロリーや糖質、食物繊維などの栄養素を比較してみましょう。また、玄米のGI値や血糖値への影響、おいしい食べ方やレシピなども紹介します。玄米を食べるときの注意点やまとめもお見逃しなく!
玄米と白米のカロリーと糖質を比較してみよう
玄米と白米は、同じ量を食べた場合、カロリーや糖質に大きな差はありません。玄米100g(炊いた状態のご飯)あたりのカロリーは152kcal、糖質の量は32.0gです。白米100g(炊いた状態のご飯)あたりのカロリーは168kcal、糖質の量は36.8gです。お茶碗1杯分(150g)で換算すると、玄米は228kcal、48.0g、白米は252kcal、55.2gとなります。
玄米(炊いた状態) | 白米(炊いた状態) |
---|---|
100g:152kcal、32.0g | 100g:168kcal、36.8g |
おにぎり1個:152kcal、32.0g | おにぎり1個:210kcal、46.0g |
中盛1杯:228kcal、48.0g | 中盛1杯:252kcal、55.2g |
大盛1杯:380kcal、80.0g | 大盛1杯:420kcal、92.0g |
1合:479kcal、100.8g | 1合:530kcal、107.0g |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
カロリーや糖質がほとんど変わらないということは、玄米を食べるだけでダイエットになるというわけではありません。しかし、玄米には白米にはない栄養素がたくさん含まれています。それが食物繊維です。
玄米は白米よりも食物繊維が豊富!血糖値の上昇を抑える効果がある
玄米には白米の約3倍の食物繊維が含まれています。食物繊維は消化されにくいため、胃や腸で長く滞留し、満腹感を持続させます。また、食物繊維は腸内で善玉菌のエサになり、腸内フローラを改善します。腸内フローラが整うと便秘や下痢などの消化器系消化器系のトラブルを予防したり、免疫力を高めたりする効果があります。
さらに、食物繊維は血糖値の上昇を抑える働きもします。食物繊維は糖質の吸収を遅らせ、血液中に急激に糖が入るのを防ぎます。血糖値が急上昇すると、インスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げようとしますが、その過程で余分な糖は脂肪として蓄積されます。
また、血糖値が急降下すると、空腹感やイライラなどの不快な症状が起こります。これらのことを防ぐためには、血糖値の上昇を穏やかにすることが大切です。玄米に含まれる食物繊維は、その役割を果たしてくれます。玄米はGI値が低い!ダイエットにおすすめの理由とは玄米は白米よりもGI値が低いという特徴があります。
GI値とは、食べ物が血糖値に与える影響の大きさを数値化したものです。GI値が高い食べ物は血糖値を急上昇させるので、太りやすくなります。GI値が低い食べ物は血糖値をゆるやかに上げるので、太りにくくなります。玄米のGI値は55、白米のGI値は70です。この差はかなり大きく、玄米は白米よりも血糖値に優しい食べ物と言えます。 |
玄米は白米に比べて粒が大きく、噛む回数が多くなります。噛むことで唾液中の消化酵素が働き、より効率的に消化吸収されます。また、玄米に含まれるビタミンB1やマグネシウムなどの栄養素も、糖質の代謝を助けます。玄米はカロリーや糖質が白米とほぼ同じでも、食物繊維や栄養素が豊富で、GI値も低いということで、ダイエットにおすすめの食べ物です。
しかし、玄米を食べるだけではダイエット効果は期待できません。玄米の量やタイミング、他の食事や運動なども考慮する必要があります。玄米をおいしく食べるコツとレシピの紹介玄米は白米よりも硬くて粘り気が少ないので、おいしく食べるためには工夫が必要です。
玄米をおいしく食べるコツ
玄米をおいしく食べるコツは以下の通りです。
- 玄米は白米よりも水分が多く必要なので、炊飯器で炊くときは水の量を増やします。目安は玄米1合に対して水2.5合です。
- 玄米は白米よりも炊く時間が長いので、炊飯器で炊くときは玄米モードや無洗米モードなどを選びます。また、予め玄米を水に浸しておくと、炊き上がりがふっくらします。浸す時間は冬場は8時間、夏場は4時間程度が目安です。
- 玄米は白米よりも味が薄いので、塩や酢などで味付けするとおいしくなります。また、玄米に混ぜる具材やスープなどでアレンジすると、飽きずに食べられます。
玄米を使ったおすすめのレシピ
玄米を使ったおすすめのレシピをいくつか紹介しましょう。
- 玄米と野菜のスープカレー:玄米を炊いたら、野菜とカレー粉で作ったスープに入れて煮込みます。ココナッツミルクやチキンなどを加えると、より本格的な味になります。
- 玄米と鮭の混ぜご飯:玄米を炊いたら、鮭の切り身を焼いてほぐし、塩や醤油で味付けします。玄米と鮭を混ぜて、白ごまや青じそなどをトッピングします。
- 玄米と豆腐のサラダ:玄米を炊いたら、水切りした豆腐を細かく切ります。玄米と豆腐をボウルに入れて、ドレッシングやマヨネーズで和えます。きゅうりやトマトなどの野菜を加えると、彩りも良くなります。
玄米を食べるときの注意点とまとめ
玄米は白米よりも栄養価が高く、ダイエットや健康に良い食べ物ですが、食べ過ぎると逆効果になることもあります。玄米に含まれるフィチン酸やタンニンなどの成分は、鉄やカルシウムなどのミネラルの吸収を妨げることがあります。また、玄米に含まれるアスパラギン酸やグルタミン酸などのアミノ酸は、神経系に刺激を与えることがあります。これらのことから、玄米を食べるときは以下の点に注意しましょう。
- 玄米は1日に1~2合程度に抑えましょう。食事全体のバランスも考えましょう。
- 玄米は他の穀物や雑穀と一緒に炊くと、栄養バランスや食感が良くなります。大麦やキヌアなどを試してみましょう。
- 玄米はビタミンB1やマグネシウムなどの水溶性の栄養素が多いので、炊飯時の水は捨てずに利用しましょう。スープやお茶などに使えます。
- 玄米は消化に時間がかかるので、夜遅くに食べると胃もたれや不眠などの原因になることがあります。夕食は早めに済ませましょう。
- 玄米は白米よりも食物繊維や栄養素が豊富で、GI値も低いということで、ダイエットにおすすめの食べ物です。しかし、玄米を食べるだけではダイエット効果は期待できません。玄米の量やタイミング、他の食事や運動なども考慮する必要があります。また、玄米を食べるときは食べ過ぎないように注意しましょう。玄米をおいしく食べるコツやレシピを参考にして、健康的なダイエットを目指しましょう。
- 以上が、玄米のダイエット効果とおすすめの食べ方についての記事です。玄米に興味がある方はぜひ試してみてください。それでは、また次回お会いしましょう。この記事を読んでくださってありがとうございました。😊