こんにちは、健康に関心の高い皆さん、NIMOです。今回は、健康維持のために日々を見直すポイントについてお話ししたいと思います。健康というと、病気にならないことや体調が良いことを思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。健康とは、身体的にも精神的にも社会的にも満足できる状態であると定義されています。そのためには、日常生活の中で食事・運動・睡眠の3つの柱を意識することが大切です。この3つの柱は、お互いに影響しあっています。例えば、食事が不規則だと睡眠の質が低下したり、運動不足だと食欲が増えたりすることがあります。逆に、食事・運動・睡眠のバランスが取れていると、身体も心も元気になります。では、具体的にどのように日々を見直すことができるのでしょうか?それぞれのポイントを見ていきましょう。
はじめに:健康維持のために日々を見直すポイントとは?
食事:五大栄養素をバランスよく摂ることが大切
食事は、身体を動かしたり、身体の機能を正常に働かせたりするために必要なエネルギー(カロリー)や栄養素を摂取することです。エネルギーが不足すると、身体は正常な働きができなくなってしまいます。逆に、エネルギーが過剰になると、肥満や生活習慣病の原因になります。エネルギーがとれる栄養素は、たんぱく質・脂質・炭水化物で、三大栄養素(エネルギー産生栄養素)と呼ばれています。自分に必要なエネルギー量を確保した上で、さらに重要となるのが、エネルギー産生栄養素バランス(PFCバランス)です。「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、年代によってエネルギー産生栄養素バランスの目標量が設定されています。 ブラウザーで開く
年代 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|
18歳以上(男性) | 13〜20% | 20〜30% | 50〜65% |
18歳以上(女性) | 13〜20% | 20〜30% | 55〜65% |
また、五大栄養素とは、三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)にビタミン・ミネラルを加えた五つの栄養素を指し、それぞれ身体にとって大切な役割があります。エネルギーのもとになるのが、炭水化物・脂質。身体をつくるもとになるのが、たんぱく質・ミネラル。身体の調子を整えるのが、ビタミン・ミネラルです。健康な食生活について触れる際に「色々な食品を食べよう!」とよく耳にすると思いますが、それは、五大栄養素をバランスよくとることに繋がるからです。特定の食品に偏ることなく、色々な食品を取り入れて、栄養バランスのよい食事をこころがけましょう。
運動:1日15分のウォーキングで代謝アップ
運動は、身体を動かすことで消費されるエネルギー代謝量のことです。運動することで、筋肉や骨、関節などの身体の機能を維持したり、血液やリンパ液の循環を促進したり、免疫力やストレス耐性を高めたりする効果があります。運動不足だと、手足の筋肉は衰え、全身の「代謝」が低下してしまいます。代謝が低下すると、消費できるエネルギー量も少なくなります。すると、消費エネルギーよりも摂取エネルギーが上回り、肥満や生活習慣病につながりやすくなってしまいます。運動不足は便秘や気分の落ち込みをもたらすこともあります。運動することで腸の動き(ぜん動運動)やセロトニン(幸せホルモン)の分泌が促され、便通やメンタルの改善にも効果的です。
健康維持のためにおすすめなのが、「リズム運動」です。そのひとつがウォーキングです。リズムよく両手両足を動かして歩くことで、有酸素運動の効果が得られます。だらだら歩くのではなく、リズミカルに歩くことを意識しましょう。1日15分でも良いので、毎日続けてみてください。運動は朝するのが良いです。朝に太陽の光を浴びることでセロトニンが分泌され、日中の心身の安定につながります。また、分泌されたセロトニンは、夜20時以降になると睡眠を誘発するホルモン「メラトニン」を生成します。ぐっすりと眠るためにも、朝に太陽の光を浴びながら運動をするようにしましょう。
睡眠:6〜7時間の睡眠時間と快眠のための工夫
睡眠は、心や身体を休めることで健康状態を保つことです。睡眠には、心のメンテナンスをする役割があります。皆さんも、「悩んでいたが一晩ぐっすり寝たらスッキリした」といった経験があるのではないでしょうか。これは、睡眠中に心の整理整頓作業が行われているからです。また、夜22時から2時の間には、「成長ホルモン」が分泌され、傷ついた細胞の修復が行われています。この活動によって、肌や髪のツヤを保ったり、脳内の情報整理をしたり、食べ物の消化吸収を促したり、疲労回復をしたりしているのです。つまり睡眠とは、翌日を万全な状態でスタートできるよう心と体を整える時間なのです。
慢性的な睡眠不足は、アルツハイマー型認知症を誘発する恐れもあります。アルツハイマー型認知症の患者の脳には、「アミロイドβ」というタンパク質の一種が蓄積しています。アミロイドβは、簡単に言うと「脳内で発生するゴミ」です。通常であれば寝ている間に処理されますが、睡眠不足が慢性化していると、脳の海馬という部分に蓄積しやすくなってしまいます。このことから、慢性的な睡眠不足はアルツハイマー認知症の誘発因子になりえると言えます。アルツハイマー型認知症は高齢者に多い疾患と思われがちですが、近年では、若年性アルツハイマーの患者さんも増加しています。慢性的な睡眠不足に気をつけ、できるだけ毎日6〜7時間の睡眠時間を確保しましょう。
快眠のためには食事の見直しが重要です。食事を整えるだけでも睡眠の質は大きく変わります。就寝の3時間前までに食事を済ませましょう。食べ物を胃腸で消化する前に寝てしまうと、消化の働きが滞ってしまいます。朝スッキリ起きられない・寝ても疲れが取れないという方は、食べ物が消化されずに胃腸に残っていてダルさや倦怠感を感じやすくなっている可能性があります。胃腸が食べ物を消化し終えてから睡眠に入るために、就寝の3時間前までには食事は済ませましょう。また、油っぽいものを食べすぎないのも大事です。油っぽいものは消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけます。胃腸が重くなると、睡眠の質も低下します。軽めの食事を心がけましょう。
就寝前に体を温めることも快眠のために有効です。体が冷えていると、寝るモードに入りづらくなってしまいます。「手足が冷えて寝付けない」「寒くて眠れない」といった思いをしたことがある方は多いかと思います。お風呂に浸かる・暖かい格好をする・温かい飲み物を飲む・軽くストレッチをするなど、やりやすい方法で体を温めるようにしましょう。
おわりに:食事・運動・睡眠の3つの柱で健康生活を送ろう
今回は、健康維持のために日々を見直すポイントについてお話ししました。食事・運動・睡眠の3つの柱は、お互いに影響しあっています。どれかひとつだけを意識すれば良いというわけではありません。バランスよく取り組むことが大切です。日常生活の中で少しずつ改善していくことで、身体的にも精神的にも社会的にも満足できる健康状態を目指しましょう。健康は自分自身で作り出すものです。自分の身体と心に優しくなることから始めてみませんか?