経団連中西会長「終身雇用を続けるのは難しい」発言の背景

終身雇用、経団連中西会長「終身雇用を続けるのは難しい」発言の背景

経団連の中西会長が終身雇用について
「終身雇用を続けるのは難しい」との
発言があったと話題にあがっています

財界総本山である日本経済団体連合会

その会長の発言とあっては
やはりその影響力は大きいですよね

ではなぜ、そんな発言をしたのか
その背景を捉えていくことで
将来起こる変化を予想できる実力を
育てていければと思います

経団連中西会長の発言

4月18日に以下が新聞にのりました

【経団連、通年採用へ移行 新卒一括見直しで大学と合意】
経団連は新卒の学生の就職活動について、通年採用を広げていくことで大学側と合意した。春の一括採用に偏った慣行を見直す。能力を重視した採用の動きが強まるなか、大学を卒業した後での選考など複数の方式による採用へ移る。自由な採用活動が広がる契機となり、横並びの一括採用と年功序列を象徴とする日本型の雇用慣行が大きく変わりそうだ。

これで横並びの慣習を一掃して
日本も自由度の高い採用活動
および雇用体制が変わる流れが
はじまったということです

進化という意味ではとても
いいことのように思います

また、さらに昨日に以下のニュースが
流れてきました

【経団連会長”終身雇用を続けるのは難しい”】
経団連・中西宏明会長「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので」

これまで維持してきた終身雇用
それをもう守れないという
経団連会長の発言

これはどうなんでしょうか?

良いことなのかどうか
簡単には判断できませんよね

「終身雇用を続けるのは難しい」の意図

これまで我が国の雇用体制は
終身雇用が一般的でした

いったん就職すれば定年まで努める

だからできるだけいいところに就職し
人生の生活レベルを保障しなさい

そういうメッセージは今でも
根強いのではないでしょうか?

そういったメッセージが
今も残っているのは理由があるんです

まずその理由をお話していきましょう

守られてきた日本の終身雇用

大企業の多くの従業員は
学校を卒業後にすぐに入社する
いわゆる新卒採用です

その人材は最初の貢献度が低く
35~45歳間に貢献度が高くなり
そして再び定年まで低くなっていく

しかし実際の評価や給料は年功序列

年齢が高くなればなるほど高い

最初はいろいろ不満はあるけれど
最終的に歳を重ねて貢献度が低くても
ある程度の生活レベルが維持できる

そんな素敵なライフプランを
何も考えなくてもトレースできるよう
社会的に設計されていたのです

確かにすごく考えられた
雇用体制だったわけです

時代の変化と変わらない終身雇用体制

でもそれって本当は
みんな同じ生活スタイルを目指した
幸せのゴールが同じところにあった
そんな戦後の貧しかった時代の神話

『所得倍増計画』政策の元
我が国は高度経済成長を遂げて
バブルがはじけたその後も
その雇用体制が維持されてきました

もう現代では
個人個人のゴールは千差万別で
それに合わせて職場を変革することが
求められる世の中になりました

古き良き時代をまだ忘れられず
妻が出ていったのにまだ住居を変えず
未練タラタラなバツイチ男性のように
自らのスタイルを変えてこなかった

それを今回、やっと重い腰を上げて
変えようと言ったわけです

終身雇用がなくなればどうなるの?

まずこれまでの金太郎飴のように
同じスタイルの従業員を量産する
企業イメージではなく
あらゆる個性の人材を組み合わせて
パフォーマンスを上げる方向性に
進んでいくことでしょう

もちろんこれまでの
良いところに就職したら一生安泰
なんて神話はどんどん薄れます

そしてIT人材がどんどん採用されて
優秀な外国人もどんどん仲間入りして
労働市場の流動性が高まります

つまりどんどんとヒトの出入りが
激しくなっていくわけです

自分を高めて、社会に貢献していく

そういった純粋な想いを持って
行動できるヒトだけが優遇される

若い内にできるだけ働いて貯蓄して
ゆったりした老後が送れるかどうか
自分のライフプラン設計の自由度は
かなり高まっていくことと思います

一方そういった設計ができないヒト
努力と結果をつくれないヒトは
生活保護というセーフティネットで
カバーしていく方向なのでしょうね

ようするに今後はさらに
勝ち組と負け組の2極化が進む

そうみていて間違いないと思います

ただし自分で自由に選べます

そういう世の中に徐々に変わっていく
今回の経団連の会長の発言は
そういった背景があるわけです

経団連中西会長「終身雇用を続けるのは難しい」発言の背景まとめ

いかがだったでしょう?

ま、将来のことは何があるか
本当のところはわかりませんが
こうやっていろいろと想像していくと
世間の情報の見かたの練習になります

こういった能力のことを
リテラシーと呼びます

ぜひこうやってリテラシーを高めて
どこかで一緒に仕事しましょうね!

あなたのいつか出会うことを
とても楽しみにしています♪

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