スズキ、国内最大級のリーコル!なぜ繰り返される?企業の不正問題

スズキ、国内最大級のリーコル!なぜ繰り返される?企業の不正問題

我が国が誇る自動車メーカーの1つ
スズキ株式会社

その世界のスズキがなんと今月12日に
出荷前検査の不正の調査報告書を公表

昨日18日に国内最大級の
202万台のリコールを発表したのです!

対象は29車種にものぼっていて
社会への影響は極めて大きいと言えます

出荷前の検査が適正に行われておらず
保安基準を満たしていない可能性あり

そのためスズキは国交省に
リコール(回収・無償修理)を届出

それを受けて立入検査のため
国交省の係官約10名が本日午前9時半
スズキの本社建屋に入ったとの
ニュースが流れました

しかしそんなスズキの不正問題って
いったいどのような状況だったのか
調査してみました

 

スズキが公表した出荷前検査の不正内容

スズキは調査報告書の中で
以下の不正内容を報告しています

不正1:検査不合格を合格に
不正2:無資格検査に有資格者の押印

もう少し詳しく説明してみましょう

 

不正1:検査不合格を合格に

調査報告書によれば静岡県内にある
湖西工場、相良工場、磐田工場にて
自動車のブレーキ検査を実施する時に
検査の項目を一部省略したり
なんと駐車ブレーキを使用して
合格数値を調整していたとのこと

また速度計などの検査でも
検査手順を守らずに合格判定するなど
安全を確保すべき自動車メーカーが
信じられないですよね

 

不正2:無資格検査に有資格者の押印

さらにはいまだに無資格者が
検査をしていてその検査者印を
押印して偽造したり

検査で不具合がみつかって
不合格とすべき車両を
上司支持で合格としていたり
またチェックシートの記録を改ざん

なんとこんな行為が
1981年6月から今年の1月まで
まだ続いていたとのこと

これは本当に悪質ですよね!

しかしいったいなぜ
日本企業に不正問題が繰り返して
いるのでしょうか?

 

不正問題が繰り返される理由

もう何十年も前から
コーポレート・ガバナンス:企業統治
コンプライアンス:法令遵守
CRS:企業の社会的責任など

しっかり守るべきものを守ろうと
多くのキーワードが生まれてきました

一方で大企業はISO19001などの
品質マネジメントシステムの仕組みを
多くの下請企業に導入させてきました

特に自動車業界はさらに厳しい
ISO/TS 16949という国際的な
品質マネジメント規格で運用していて
不正なんてことが起きないように
莫大な時間をかけて取り組んできた
はずなんですよね

ところが日産自動車、三菱自動車
そしてスバルにスズキ

隣の会社が大騒ぎになっているのに
この1月まで続けていたなんて
空いたクチがふさがりません

なんでこんなことが起こるんでしょう

 

実は現代ならではの以下の状況が
導き出しているんです

【企業の不正問題が繰り返される理由】
理由1:損得勘定が優先されている
理由2:見つからなければいい論理
理由3:価値観を見直す時間の不足

どういうことか
もう少し説明していきましょう

 

理由1:損得勘定が優先されている

まずは何より損得勘定が優先される
組織文化ができあがっているから

もちろん事業にとって
業績の追求は至上命題です

なんたって営利団体ですからね!
これなしで事業は継続できません

しかしそのためには
何をやってもいいのでしょうか?

隠し事をしていいのか?
盗み取ってもいいのか?
ヒトを殺してもいいのか?

社会に当たり前にあるルール
これを度外視して反則して勝利する

それで胸を張って収益を上げたと
喜べるのでしょうか?

正しいルールを守った上でのゲームの
試合展開には感動できますが
反則で勝ったってブーイングですよね

つまり守るべきルールよりも
損得勘定が優先されることが
文化として根付いてしまっています

これが1つ目の理由です

 

理由2:見つからなければいい論理

2つ目はそんなルールを破っても
見つかれなければいいという論理が
会社の中に根付いていることです

ちょっと検査をごまかしても
その結果、ブレーキ性能が不足しても
それが原因で顧客が事故を起こしても

見つからなければいいという論理が
まかり通っているのです

これってもう異常ですよね

でもこの異常が異常と認知されず
当たり前のように不合格を合格とし
関わるヒト全員にも罪悪感などなく
『昔からやってきたこと』
割り切って作業を継続していく

おそらく問題に気付いてないヒトは
ほとんどいないですよね

でも本当、感性がマヒしているのは
他社が大きな問題となっていても
自分のところだけは見つからないと
信じていたのでしょうね

もう全員でおかしくなっています

 

理由3:価値観を見直す時間の不足

こういった不正問題が
お客さまにどれだけの影響を与え
自分達にどれだけのインパクトで
帰ってくるのか?

これはしっかりと想像力を働かせれば
こんなことにはなっていないハズです

つまり社会に対する価値提供とは
どういった要素が必要なのか?

そんな世の中の論理を社会の価値観を
見直す時間なんてなかったのでしょう
考える機会なんてなかったのでしょう

【スズキグループの経営の基本方針】
当社グループは、「消費者(お客様)の立場になって価値ある製品を作ろう」を社是の第一に掲げてきました。今後もお客様に喜ばれる真の価値ある製品づくりに努めてまいります。
「小さなクルマ、大きな未来。」をスローガンに、お客様の求める小さなクルマづくり、地球環境にやさしい製品づくりに邁進いたします。あらゆる面で「小さく・少なく・軽く・短く・美しく」を徹底し、ムダのない効率的な健全経営に取り組んでまいります。
役員及び従業員は、法令、社会規範、社内規則等を遵守し、公正かつ誠実に行動してまいります。

最後にちゃんとしっかり
法令、社会規範、社内規則等を遵守と
書いてありますよね

ここに真摯に向き合ってこなかった
そういう見直し機会を設置して
こなかったことが大きな要因です

スポーツは心技体と言われます
事業も同様ですよね!

心も鍛えておかないと
せっかく鍛錬したスキルやパワーを
間違った方向に使ってしまうわけです

 

スズキ、国内最大級のリーコル!なぜ繰り返される?企業の不正問題

こういった不正問題
ここ数年、止まることがありません

もうそろそろ本質に気づく
本当のリーダーシップを取る会社が
台頭してくる反面
おそらくまだまだ暴かれていく会社も
多く出てくるのだろうなと想像します

あなたの会社は大丈夫ですか?

おたがいがんばりましょう♪

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